大判の価値と買取価格
大判小判がザクザクという言葉は、一度は耳にしたことがあるでしょう。多くの人は大判のことを小判よりも大きいものというようになんとなく認識しているのではないでしょうか。
事実、大判は槌などを使って金塊を薄く大きく広げたものをいいます。16世紀以降の日本で製造され、小判を単純に金と呼ばれたのに対して、大判は黄金、大判金とも呼ばれました。
大判のルーツは豊臣秀吉が作らせたものであるといわれています。その当時は実用品ではなく武勲への恩賞や贈答用として使われました。一方で通貨として使われていたのが小判です。大判と小判はもともと全く別の目的で作られ、大判は小判よりも早い時期に鋳造が始まっています。
大判を特徴づけるものとして挙げられるのが、大きく描かれた墨書きでしょう。大判は必ず墨書きのサインが施されています。素人目ではなんとなく何かが書いてあるというくらいの印象しか持てないかもしれません。しかし、この墨書きの状態が良いか悪いかによって流通価格が数百万円単位で変動することもあるのです。
大判の買取は古銭買取業者以外にもオークションなどでやり取りされることもあります。しかし、適正な価値で取引するのであれば、専門知識を持ったプロの目が不可欠です。
このページでは大判の種類や買取価格の目安を紹介しますが、正確な価格を調べるにはプロの査定を受けましょう。また、すぐに大判買取の正確な金額を知りたいという人のための簡単な方法もまとめました。
大判買取に長けている優良買取業者をBEST2!
古物商などでも取引されることがある大判ですが、その価値を正確に査定するのであればプロに依頼するのが一番です。特に価値が高い、希少性が高いものであればあるほど業者選びが重要になるでしょう。このページではたくさんある古銭買取業者の中でも、親切かつスピーディーな取引をしてくれる2社を厳選して紹介します。
福ちゃん
福ちゃんは査定員の質の高さに定評がある古銭買取業者です。査定員のクオリティを保つために研修を定期的におこなって、最新の市場動向や情報を共有しています。また、古銭買取の実績も100万点以上と豊富。もちろんたくさんの大判買取の実績もあります。そのため安心して査定を申し込むことができるでしょう。
バイセル
バイセルは高い買取価格とテキパキとした対応で一躍人気の古銭買取業者に成長しました。対応が早いことから、相続や遺産整理など急いで古銭を処分する必要があった人から口コミが多く見られます。
電話のほかにメールでも査定の予約が可能なので、忙しくて時間がなかなか取れないという人も安心して利用することができるでしょう。
適切な買取価格を知る!重要な2つのポイント
メール査定を依頼する
前述したように大判は墨書きなどその状態によって値段が変わります。写真では同じように見えても、実は加筆修正がされていて査定価格に影響するということもあるでしょう。
また、その加筆修正自体の品質も査定に影響します。正確な査定価格を知りたいという人は古銭買取業者のメール査定を利用してみましょう。メールに写真を添付して送るだけで参考となる買取価格を調べることができます。大判が出てきたものの、わざわざ査定に出かけるのは面倒という人もメール査定を利用してみてください。
相見積をおこなう
メール査定を利用するメリットは、相見積もりを取りやすいという点です。メールで査定してもらった後に買取を依頼するかどうかは顧客の自由です。もちろんキャンセルしたとしても査定料金はかかりません。
メールで相見積もりを取ることで、手間をあまりかけずに、より高く買取してくれる業者を調べることができるのです。対面ではキャンセルしにくいという人もメール査定であればキャンセルしやすいでしょう。
大判にも色々種類がある!?各特徴とは?
ここからは大判の価値や基本的な情報を紹介します。このページで紹介するのは以下の大判です。買取価格の目安も記載してあるので参考にしてください。
天正菱大判金
とはどういうもの?
天正菱大判金は安土桃山時代から江戸時代の初期にかけて、主に豊臣家が金細工師に鋳造を命じた大判3種類である天正大判金の中の1種類です。
特徴となるのは菱形と桐の極印。現存している数は非常に少なく、推定ではこの世に6枚程しかないと言われています。買取相場も日本の古銭の中では最も高いとされています。
買取相場としては下品であっても4000万円以上は固いと言われています。もし状態の良いものが見つかった場合には、1億円前後の価値も期待できるため、非常に貴重な古銭と言えるでしょう。
天正長大判金
とはどういうもの?
天正長大判金は、天正菱大判金と同様の天正大判金の中の1つです。特徴は、縦17センチを超える長い楕円形であることで、量目(重量)は天正大伴金と変わりません。
天正菱大判金ほどの現存している数が少ないというわけではありませんが、こちらも同様に貴重な大伴です。買取相場としては、最低でも1000万円以上になるでしょう。
状態の良いものであれば3000万円以上にも及ぶ可能性があります。
天正大判金(大仏大判金)
とはどういうもの?
天正大判金の中で、最も新しい大伴が大仏大判金です。豊臣秀頼が方広寺の大仏殿を再建した際に鋳造されたため、大仏という名前が冠されています。また、その他二つの天正大判金と比べて長い間鋳造されていたというのも特徴の一つです。
大仏大判金の買取相場は500万円以上とされています。状態の良いものであれば、1000万円以上での買取となる可能性もあります。
慶長笹書大判金
とはどういうもの?
慶長大判金も江戸時代の初期から鋳造された大判で、主に3種類に分けられます。墨書きの花押が笹の葉のように見えることから、その呼び名がつけられています。
墨書きの美しさが特徴で、非常に人気の大伴と言えます。希少価値も高いため、買取相場は800万円以上とされています。状態の良いものであれば2000万円以上の金額で取引されることも少なくありません。
慶長大判金
とはどういうもの?
慶長大判金は墨書、金品位および発行時期などにより数種類に細分類されます。しかし、慶長笹書大判金以外は慶長大判金としてまとめられることが多いでしょう。
慶長大判金の買取価格は400万円前後が基準になります。中~上品であれば、1000万円を超えることもあるでしょう。
慶長大判金(明暦判)
とはどういうもの?
明暦大判とも呼ばれるは慶長大判金(明暦判)は、慶長大判金の中でも、特別に扱われる大判です。これは、明暦3年に発生した大火災によって、金蔵にある金が溶けたことが原因となっています。明暦4年以降に新たに鋳造した分が、この明暦判にあたります。
買取相場は慶長大判金よりやや劣り、200万円からでの買取が期待できます。ただし、美品の慶長大判金(明暦判)であれば、買取相場は1000万円以上を見込むことができるでしょう。
元禄大判金
とはどういうもの?
元禄大判金は元禄小判および元禄丁銀の発行に伴い、大判も品位を下げて発行されました。慶長大判金と比べて金の含有率が大幅に下げられています。
しかし、現存する枚数が少なく、その希少価値の高さゆえ買取相場も高額となっています。たとえ下品であっても1000万円以上からの買取が期待できるでしょう。もし綺麗な状態のものであれば、2500万円を超える買取価格も十分に見込むことができます。
享保大判金
とはどういうもの?
享保大判金の買取相場は大判金の中ではあまり高い方に分類されません。品位は慶長大判金と同等にまで戻されたものの、買取相場は慶長大判金と同等ではありません。
享保大判金の買取相場はおよそ150万円>から期待できるでしょう。ただし、状態が良いものであればあるほど、買取価格は高くなります。美しいものであれば、350万円以上になることもあります。
天保大判金
とはどういうもの?
天保大判金は享保大判金と形状・品位などがそっくりな大判です。別名では、吹増大判や吹継大判とも呼ばれています。製造数は1,887枚と少なく、享保大判金と比べると天保大判金の方が買取相場はやや高くなることが多いでしょう。
天保大判金の概ねの買取相場は150万円程度からとされています。中~上品であれば、300~400万円以上の買取相場も期待できるでしょう。
万延大判金
とはどういうもの?
万延大判金は新大判とも呼ばれ、日本最後の大判です。他の大判金と比べても量目(重量)が少なくなり、金の含有率も低いという点が特徴です。
極印によって違いはありますが、買取相場は50万円から期待できるでしょう。状態が良くなるにつれ買取相場は200万円以上も期待できます。種類がわかりにくい場合はメール査定などを利用して、古銭買取業者に確認してもらうと良いでしょう。