クルーガーランド金貨は1967年に初登場した、南アフリカ共和国の地金型金貨です。現在出回っている有名な地金型金貨のなかでも、クルーガーランド金貨は一番早くに発行されたことから、地金型金貨の先駆け的存在とも呼ばれていました。この金貨があったからこそ、後のメイプルリーフ金貨やイーグル金貨等が登場したともいえます。

かつては日本でもこのクルーガーランド金貨の入手がブームになりました。しかし、後に南アフリカ共和国がアパルトヘイトを行ったことから、世界各国はその抗議の意味を込めて南アフリカ共和国からの輸入を制限したのです。こうしてクルーガーランド金貨も購入する人が少なくなり、徐々にその人気は落ちて行きました。

本来地金型金貨には金をコインとして製造する際にかかる費用などがプレミアムとして上乗せされます。しかし、クルーガーランド金貨はそのプレミアムもなく、純粋に金としての価値がほぼそのままコインとしての価値になっているのが特徴です。

クルーガーランド金貨の品位は金916であり、銅84と22金相当となっています。同じ地金型金貨であるかのメイプルリーフ金貨は金999、24金相当となっているため、クルーガーランド金貨の純度はメイプルリーフ金貨と比べてもやや劣るということになるでしょう。重さとしては1、1/2、1/4、1/10トロイオンスの4種類が存在しています。

純金のメイプルリーフ金貨ではわずかな傷がついただけでもその価値を大きく損なうことがありますが、クルーガーランド金貨は銅が混じった合金となっていることから、メイプルリーフ金貨よりも多少頑丈です。そのため、傷に強く、仮に傷があったとしても査定に大きく響くことがないというのはある意味メリットといえます。

クルーガーランド金貨のデザインは、1892年から1900年にかけて、当時の南アフリカ共和国で発行されていた1ポンド金貨を元に作られています。表面に描かれているのはポール・クリューガーの横顔です。彼は、現在の南アフリカ共和国にあたる、トランスヴァール共和国の元大統領になります。

そして裏面に描かれているのはスプリングボックという鹿に似た動物です。実際には鹿ではなくウシ科にあたり、レイヨウの一種になります。南アフリカのサバンナや砂漠地帯を中心に生息しているのですが、乱獲によって数を減らしてしまったという一面も持つ、南アフリカの象徴的な動物です。

クルーガーランド金貨も、現在流通しているのは約5000万枚といわれていますが、実際に現在でも製造されているのはごくわずかとなっています。

福ちゃん

金貨を高く買い取ってくれることで定評のある店といえば、福ちゃんです。福ちゃんは有名芸能人を起用したCMも放送しているため、見たことがあるという人も多いのではないでしょうか。福ちゃんには金貨に対して専門的な知識を持った査定員が在籍しており、しっかりと査定してくれます。

また、国内外問わず金貨を売るための独自の販売ルートを持っているため、常に需要のある金貨を高く買い取ることが可能なのです。金としてではなく、金貨としての正しい価値を見極めてくれるでしょう。大事なコレクションなどを売る場合も、福ちゃんに依頼しておけばひとまず間違いはありません。